気になる現況、そして今後の課題は？
現状は、小谷野氏と松井氏の一騎打ちと見られている。下馬評は組織票を固めている松井氏が有利だと思われているが、絶対的であるかと言えばそうではない。
現に市議会の中でも自民党系が割れており、国政が自公と民主党が対決姿勢を見せる中で、果たして組織票を固められているかは不透明だ。
また、前回の市長選（2011年）の最終投票率が49.08％だ。有権者の約半分しか投票に行っていない。さらにいわゆる無党派層の投票が少ない。ゆえに投票率が伸びれば、無党派無所属で、癒着やしがらみのない小谷野氏が有利になり、面白い展開になる。
現在、小谷野氏は追加の政策や政策の詳細を具体的な数値や目標で打ち出す予定だ。それをどこまで無党派層に浸透できるのかが課題である。また、サンフレッチェの実績をPRすることはもちろんだが、国内外の経営再建・業務提携・民営化などサンフレチェ以前の素晴らしい実績もよりPRしてもいいだろう。
今回の小谷野氏のチャレンジは地方スポーツやサッカー界、そして地方都市の新たな指針を示すかもしれない。読者の方々もこの市長選の動向に関心を持っていただき、注意深く観察をしていただければと思う。
【了】
