経営陣交代によるねじれ
とにかくその後、クラブはルガレージ氏による損出補填とセリエA昇格の収入増により倒産を免れたが、そこに移籍金未納の問題が発覚したわけだ。しかし、スムーズには解決しない。『トゥットメルカート』によれば、「インテルは長友の移籍金を3年間分割払いする契約になっており、それを受けてチェゼーナはFC東京側に買取金の分割案を提示したが、案は受け入れられなかった」という。
ルガレージ会長は2月にも『トゥットスポルト』のインタビューに答え、「長友のレンタルのために30万ユーロ(約3900万円)を支払い、買取のオプション契約を取り付けたのはカンペデッリ。そして、インテルから実質1000万ユーロ(約13億円)の利益を手にしたものカンペデッリだ」と、混乱の直接要因は前会長にあること示唆している。ただその後も、支払いをめぐって係争は今日まで続いている。
FC東京とチェゼーナ、そしてチェゼーナの中でも前経営陣と現経営陣との間で複雑にねじれた、少々ナーバスな問題に発展している。どうしてこのようなことになったのか直接話を伺うべく、ACチェゼーナの関係者に取材を申し込んだところ、クラブ広報を通じ「係争中の案件なので、しばらくはコメントを控えさせてもらいたい」との説明があった。
この問題については後日改めて、深く掘り下げてみることにしたい。
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