拍子抜けだった合宿初日
3月27日のチュニジア(大分)・31日のウズベキスタン(味の素)2連戦に向け、23日から大分市内で始動した日本代表。彼らが集合するのは、2015年アジアカップ(オーストラリア)準々決勝・UAE戦(シドニー)以来、2か月ぶりだ。
だが、指揮を執るのはハビエル・アギーレ監督ではなく、ボスニア・ヘルツェゴビナ人のヴァイッド・ハリルホジッチ新監督である。3月19日のメンバー発表で総勢31人、バックアップメンバーを含めると43人のリストを自ら発表し、報道陣を驚かせた新指揮官が一体、何をするのかは日本中の関心事だった。
当初の招集メンバーから小林悠(川崎)と川又堅碁(名古屋)が入れ替わり、欧州リーグの関係で川島永嗣(リエージュ)と岡崎慎司(マインツ)の2人の合流が遅れ、負傷の長友佑都(インテル)もクラブ側の意向によって不参加が決定する中、スタートした合宿初日。
いきなりイビチャ・オシム前監督のようにいきなり考えさせるような複雑なメニューが盛り込まれるのかと思われたが、ふたを開けてみると、軽いジョギング25分間のみで終了。全員が揃ってから負荷を上げ、戦術的な色合いを強めていこうと新指揮官は考えたようだが、正直言って、少し拍子抜けした選手もいたかもしれない。
岡田武史監督(現FC今治代表)時代の2008年に初招集され、8年目を迎えるエースナンバー10・香川真司(ドルトムント)は「監督がどういうサッカーをしたいのかまだ分からないですね。『このチームとこのスタッフでしっかり上を目指してお互いに頑張ろう』って話はしていましたけど」とハリルホジッチ監督が求めるものをつかみ取れていない様子だった。