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Jリーグ 10年前

J最強アニヲタ・井林にゴールの女神が!「アニ×サカ!!」初戦で見えた異色コラボの未来

text by 後藤勝 photo by Masaru Goto , Getty Images

『ガルパン』第4話の一年生チームのようだった水戸

J最強アニヲタ・井林にゴールの女神が!「アニ×サカ!!」初戦で見えた異色コラボの未来
冨樫剛一監督【写真:Getty Images】

 試合後、アウェー側のゴール裏からは水戸イレヴンに罵声が飛んだ。無理もない。勝敗に関係なく走るそのがんばり、ハードワークが持ち味なのに、後半の水戸はまるで元気がなかった。『ガルパン』で喩えるなら、第4話の初練習試合に於ける一年生チームのようなへたれっぷりだった。

 しかしそうさせていたのは、ハーフタイムの檄で身を引き締めた東京Vだった。

 これまでもボールの運び方はよかった東京Vが、なぜひと皮剥け、複数得点で勝つことができたのか。冨樫剛一監督は、澤井だけでなく、ハーフタイムにひとりずつ注文をつけ、激しく怒っていた。この雷が東京Vイレヴンを覚醒させ、そして自信を持たせた。

 冨樫監督は試合前にもメッセージを送っていた。

「チャンスメークはできている。それはなんのためかと言えば、シュートを撃つためだ。からだ半分、前に出せるのか。責任を持ってシュートを撃っていくべきだ。トレーニングでやれていることを、ゲームで出していこう」

 最初に責任を果たしたのは井林だった。井林にはキャプテンとして、センターバックとして、フィニッシュの場面がめぐってきた選手としての責任があった。井林はチームを統率し、守備では完封し、決定機では得点し、すべての責任を果たした。

 ゴールのごほうびはコトブキヤのフィギュア。誰それが、と、お目当てのキャラクター名もまことしやかに伝わってくるが、井林は来週にあるかもしれない贈呈式でお披露目できればいいと、それは秘密にした。

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