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香川真司 10年前

「点になるのは分かっていた」。ドルトムントを踏み止まらせた香川の1G1A。再浮上へ不可欠な存在に

text by 本田千尋 photo by Getty Images

流れを変えたビッテンコートの退場

 30分には、清武がビッテンコートと挟んでクーバから奪って、中央のホセル、そしてまた左を走るビッテンコートへ。ビッテンコートはサイドを抉って折り返すと、シュティンドルがきっちり決める。1-1。

 ユベントスに0-3と粉砕された後で、さらにハノーファーを相手にして先制しながら追いつかれては、ドルトムントは再び悪い流れの中にハマり込む可能性もあった。ハンブルク戦、ケルン戦と続いた低調なドローが繰り返されそうだった。

 しかし55分のビッテンコートの退場がわずかに流れを変える。2枚目のイエローカードだった。前半では決定的なアシストもしたドイツU-21代表がピッチを退いたことで、「スペースが生まれた」と香川は言う。

 そして57分のことだった。香川は「流れ的にも凄くいいカウンターで、みんなが前に前にとドルトムントらしい攻撃」と振り返る。

 右サイドを駆け上がったブワシュチコフスキからエリア内のロイス、そして折り返しを香川が押し込む。香川の、ブンデスリーガでは昨年9月フライブルク戦以来、実に23試合ぶりとなるゴールである。2-1。

 続いて61分には、オーバメヤンへと絶妙のアシストをする。ギュンドアンからボールを引き出した時点で、GKツィーラーとCBフェリペの間に上手くボールを入れることが出来れば「1点になるっていうのは分かっていた」と香川は言う。3-1。

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