ビッグセーブ連発のハートにも苦言
彼がスキルを発揮した2つのプレーは、この夜の印象的な記憶として残る場面だろう。シティにとってそれ以上に重要な問題だったのは、ヤヤ・トゥーレが中盤を歩き回っていたり、ダビド・シルバもあまりチームを助けていなかったりした部分だ。フェルナンジーニョはまたしても、自分だけの力でバルセロナを止めることを強いられていた。シティはバルサに70分まで不満を募らせた上でチャンスを狙う必要があったが、不満を感じさせられる気配もなかった。バルサにやりたいプレーをやらせてしまっていた。
今シーズンのCLの1試合での最多セーブ数を記録したジョー・ハートはよくやっていた。彼がいなければ間違いなくシティの状況はさらに悪化していただろう。だが理解に苦しんだのは、彼が見るからに喜んでいる様子だったことだ。試合の終盤にかけては、彼はセーブをするたびに笑顔を浮かべ、DFたちと拳をぶつけ合っていた。シティは0-1で負けており、そのままならチャンピオンズリーグ敗退だったわけだが、彼らは何を喜んでいたのだろうか? 0-5で負けていないことを?
そこで改めて、欧州のトップチームとプレミアリーグのトップチームの間に横たわる広大な差を意識することになる。最終的にシティは、あれ以上の屈辱的なスコアにならなくて安堵していたように見えたが、屈辱であったことに変わりはない。イングランドのクラブは、バルサなどの本拠地に乗り込んで粉砕されなかったことで満足すべきではない。勝負できなければならない。それだけのリソースはあるはずだ。
【了】
(※)本記事はインデペンデント紙との独占契約により、Football.Blueが日本での配信を行っています。
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