メッシを抑えるためには?
まずやるべきなのはメッシ、ルイス・スアレス、ネイマールにスペースを与えないことだ。シティは彼らに豊富なスペースを与えていた。もう一つの約束は、特にメッシに対しては飛び込まず、彼の周りに2人や3人の選手を割いて抑えようとすること。シティはバルサの10番に対して何度も飛び込んでしまい、試合の終盤になるとメッシはシティに屈辱を味わわせるプレーも披露していた。
メッシと戦うというのがどういうことなのか言わせてほしい。ボールを相手選手のどちら側へ持って行くこともできる選手だ。彼の体勢から得られるいかなる情報も、それがどちらになるかのヒントにはならない。さらに残念なことに、彼が相手を抜き去るには第3の手段もあり、それこそが相手にとって最悪のものだ。フェルナンジーニョとジェームズ・ミルナーが身を持って思い知らされたように、真ん中を抜いて行くことだ。
あの2つの股抜きは、プロサッカー選手にとって最大級の悪夢だ。ギャリー・ネヴィルは試合の解説をするのに脚を閉じて話していると言っていたが、本当によく分かる。練習の中では、ちょっとチームメートをからかうつもりで股抜きをしようとすることもあるかもしれない。やられるのは練習場での究極の恥だと見なされている。だがメッシが水曜日に2度それを実行した時、相手に恥をかかせることは彼の頭にはなかった。単純に彼は、あの瞬間にそれが最も効果的なスキルだと判断しただけだ。
私の意見としては、メッシにどちらか片方の隙を見せて抜かれるとすれば抜かれて仕方がない。だが両脚の間にボールを通されたなら、彼を妨害してファウルを取られるしかない。決して股抜きを許してはならない。
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