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1点差ゲーム、バルサ対マンCは本当に僅差だったのか? データから見える圧倒的なバルサの強さ

text by 植田路生

勝負を分けた決定的なパスの差

1点差ゲーム、バルサ対マンCは本当に僅差だったのか? データから見える圧倒的なバルサの強さ
図3:各選手のパスデータ

 最も注目すべきデータは図3。これは各選手が誰にパスを出したのか図式したものだ。線が太いほど多くのパスを出している。バルサは全体的にコンパクトで、三角形でパスを回す秩序がある。

 太い線を見ていこう。ホットラインになっているメッシとアウベスだが、アウベスからメッシへ29本ものパスが通っている(逆は22本)。次に太いイニエスタとネイマールは、イニエスタからネイマールへ21本のパスが通っている(逆は9本)。

 トップであるメッシとネイマールにこれだけパスが通れば、チャンスが増えるのは自明の理だ。また、スアレスはあまり多くのパス交換をしていない。最も多くてメッシとイニエスタとパスをした5回。

 これは彼がフリーマンとして、相手守備陣との駆け引きをしたり、こぼれ球を狙っているためだろう。シュートは両チーム最多の8本打っている。

 一方のシティは太い線がない。最も多かったのはナスリからサニャへのパスで、9本。シルバからアグエロへも8本のパスが渡っているが、バルサと比べると少ない。アグエロはスペシャルな選手ではあるが、パスを受ける回数が少なければ、それだけ能力を発揮する機会も少ない。いかにシティにとって難しい試合であったかということだ。

 シティはいくつかのチャンスを作った。PKが成功していれば…と考えることも出来る。だが、やはり僅差の勝負ではない。データで見ると、1対1の仕掛け、パスの質は圧倒的にバルサが上回った。内容では圧勝と言っても過言ではない。

データ提供:Wyscout

【了】

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