「インテルはちょっと面白くなった。マッツァーリのサッカーは面白くなかった」
八 できなかったね。インテルは何が悪いのかってつくづく思うんだけど、悪いところがあまり見つからないんだよね。ただ、マンチーニ監督の采配を見ると、中盤をダイヤモンドにしたり、前線に3人置いて中盤をトライアングルにしたり、まだ軸が決まっていないのか、という感じも。
チェ 勝ち点の平均で見たら、マッツァーリの方がまだいいね。マンチーニは16試合で勝ち点21。つまり平均は1.3ポイント。マッツァーリは11試合で勝ち点16、平均1.4ポイント。みんな言っていることは、マンチーニは新しい選手を何人も加えたけど、まだマッツァーリのチームだということ。
マンチーニを評価するのは来シーズンまで待たないといけない。それでも、僕は“インテリスモ”が戻ったと思う。試合がどんな結果でも、ちょっと面白くなった。マッツァーリのサッカーは面白くなかった。そして彼自身が全然面白くなかった。最近のインタビューでは「俺がいれば絶対3位に入れた」と言っているけど、どうかな…。
八 いまのインテルで一番怖いのは、グアリン。いざってときにはグアリンがなんとかしてくれたところがあった。でもいまちょっと翳りが見える。相手もマークするし、グアリン自身の精神的な問題もある。それからシャキリが本当にいいのか悪いのかまだわからない。チェゼーナ戦ではすぐに下げられちゃったよね。チームがこの2人の出来に左右されすぎるのかなという気がする。
チェ たしかに。
八 そして、いまはSBがいない。サントンなのか、ダンブロージオなのか、カンパニャーロやドドなのか、マンチーニのチョイスがわからない。一番のストロングポイントを活かせていないよね。これが今のインテルの一番のネック、マンチーニの悩みどころだと思う。
コバチッチをどう使うのかもよくわからない。本当ならトップ下で使うんだろうけど、そこにシャキリを入れるようになっちゃったから、2人の競争になると今後もシャキリになる気がする。そうするとコバチッチは腐っちゃう。これまでなんとか芽が出てきて、自分の中に自信もあったのに。これは辛くない?