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高徳が感じた「CLで勝つ要素」。バイエルン以外全滅のドイツ勢。名前の大きさだけでない“差”とは?

text by 本田千尋 photo by Getty Images

スタイルの浸透していないシャルケとレバークーゼン

 酒井が言うには、その「要素」とは、ボールロスト時のディフェンスの配置があまり良くなく、スペースがあるところに人を余らせてしまうことがある、とのことだ。

 そういった付け入る隙がレバークーゼンにはある。つまり「チームとして出来上がっていない」ということである。

 18日にドルトムントがユベントスに敗れたことで、CLのベスト8に進出したドイツ勢は、バイエルンただ1チームとなった。既にシャルケは猛攻を仕掛けながらもレアル・マドリーに及ばず、先に触れたようにレバークーゼンも敵地で押し切られるような格好で敗北を喫している。

 ドイツ勢に限って見てみると、酒井の言うように「チームとして出来上がっているという感じがする」のは、確かにバイエルンだけのように思える。

 シャルケは、監督ディマッテオが就任して約5ヶ月と日も浅く、5-3-2も試行錯誤の途中という印象がある。レアルとの1stレグと2ndレグの間といった短期間でも、若干のモデル・チェンジを図って、ホームとアウェイでは対照的な試合内容を見せている。

 レバークーゼンは、ディマッテオほどではないにせよ、今季より新しくシュミットを監督に迎えて、やはりまだ1年も経っていない。そしてスタイルは、前任のヒーピアとは著しく異なるものだ。

 ベララビ、チャルハノル、ドルミッチといった新参者もいる中で、酒井の言葉を借りれば、シュミットイズムは浸透し切っていない、ということだろう。

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