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これが限界か? 布陣変更も付け焼き刃…。香川は出番なくカウンターに沈んだドルトムント

text by 本田千尋 photo by Getty Images

プレッシングは機能も最後に精度を欠く

 27分に負傷のポグバに代わってバルザーリが投入されて、ユベントスは3バックへと変更するが、中盤が3枚であることは変わらない。リヒトシュタイナー、エブラの両SHが下がれば、5-3-2のような形を取るユベントスは、見た目にはシャルケに似ているとも言える。

 しかしシャルケと違うところは、モラタ、テベスといったボールを運べて、しっかりとしたキープで時間を作ることの出来る選手がいることである。

 開始早々の失点から落ち着きを取り戻し始め、カンプル、ロイス、ムヒタリヤンの2列目は、4バックとボランチの間にポジションを取り始める。チームとしてもプレッシング、ゲーゲンプレッシングが機能し始めて、ドルトムントがボールを多く保持していく。

 36分には、ソクラティスのスローインをボヌッチが弾いたところを拾ったオーバメヤンに対してロイス、カンプルが即座に走りだすなど、停滞していた連動性が少し発揮されるようなところもあった。

 しかし33分、飛び出したロイスにシュメルツァーのパスが合わなかったように、最後のところで上手く噛み合ない。2列目の選手達に対して、効果的に縦パスを入れることの出来る選手がいなかった。

 そして49分には、テベスがギュンドアン、フンメルスを交わして中央をドリブル突破し、最後はモラタがシュートを放つ。かろうじてバイデンフェラーが防いだ。

 ドルトムントがプレスでボールを奪い、保持するが、最後のところを崩し切れない。そしてカウンターを喰らう。ユベントス戦の構図は、大まかに言ってしまえばそういうことだった。

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