開始早々、テベスの先制点で状況一変
ドルトムントは限界を露呈したのだろうか。
2015年3月18日、欧州チャンピオンズリーグ、決勝ラウンド1回戦2ndレグ、ドルトムントはホームにユベントスを迎える。
ドルトムントの対ユベントス戦の先発メンバーは次のとおり。布陣は4-2-3-1である。
【GK】バイデンフェラー、【DF】右SBソクラティス、右CBスボティッチ、左CBフンメルス、左SBシュメルツァー、【MF】ボランチにベンダー、ギュンドアン、2列目は右からカンプル、ロイス、ムヒタリヤン、【FW】オーバメヤン。
1stレグ、トリノのアウェイでゴールを奪っていたドルトムントは、1-0で勝ちさえすればベスト8へと勝ち抜けが決まるところだった。しかし3分、その状況は変わってしまう。
クロップが「起こりうる最悪のもの」と振り返る失点が、テベスによって突き刺される。開始早々の失点で、ドルトムントは少なくとも2ゴールを挙げなければ敗退する、という状況に追い込まれた。
ユベントスは、例えばドルトムントがコンパクトな4-4-2に苦しんだケルンのような、4バックにダブルボランチを敷いては来なかった。1stレグ同様、4-3-1-2の形を取る。DFラインの前にワンボランチのような格好だった。
つまり2月28日にダービーで戦ったシャルケのように、比較的ボランチの両脇に利用することの出来るスペースがあった。
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