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香川真司 10年前

感じられなかった「得点の匂い」。ドルトムント、ブレーキの要因とは? 香川が挙げた2つの要素

text by 本田千尋 photo by Getty Images

連動性を欠く香川とロイス

感じられなかった「得点の匂い」。ドルトムント、ブレーキの要因とは? 香川が挙げた2つの要素
香川については、件のシャルケ戦に比べて、味方のためにスペースを作ろうとするオフ・ザ・ボールの動きの質が低下【写真:Getty Images】

 また香川については、件のシャルケ戦に比べて、味方のためにスペースを作ろうとするオフ・ザ・ボールの動きの質が低下し、ロイスらとの連動性が失われているところがある。

 もっとも、HSVもケルンもダブルボランチを敷いて、シャルケのワンボランチの両脇に生まれるような、バイタルエリアに利用出来るスペースがほとんどないのではあるが。

 ケルン戦では2列目の選手にダイアゴナルランを見ることも出来ず、香川とロイスのポジションチェンジはあったが、前線そのものの動きが停滞しているところもある。

 ドルトムントが「シンプルな攻め」や「連動性」を欠いているのは、そういったことが考えられるだろう。

 一方でここ3試合を無失点として、ディフェンスは安定した姿を見せている。前半戦では引いた相手に手こずり、あげくカウンターに沈むこともあったが、4分、CFウジャーに抜け出されてもバイデンフェラーが飛び出してしっかりと防ぐなど、フンメルスを中心にしっかりとしたディフェンスを見せた。

 得点こそ奪えなかったが、その意味ではドルトムントは、前期とは違う姿を見せている。

 18日にはチャンピオンズリーグ、ユベントスとの大一番である。願わくば、このブレーキは、ドルトムントがさらに先へ進む前の、一時的な停滞であることを。

【了】

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