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香川真司 10年前

感じられなかった「得点の匂い」。ドルトムント、ブレーキの要因とは? 香川が挙げた2つの要素

2月7日のフライブルク戦から4連勝と強さを取り戻したかに見えたドルトムント。しかし、ここ2戦は0-0のドローに終わった。香川真司自身も力を発揮することができず途中交代。ブレーキがかかった要因を分析する。

text by 本田千尋 photo by Getty Images

「効果的な攻撃が出来ていなかった」

 ドルトムントに、少しブレーキがかかっている。

 2015年3月14日、ブンデスリーガ第25節、10位ドルトムントはホームに11位ケルンを迎える。 

 ドルトムントの対ケルン戦の先発メンバーは次のとおり。布陣は4-2-3-1である。

感じられなかった「得点の匂い」。ドルトムント、ブレーキの要因とは? 香川が挙げた2つの要素
75分から途中出場した大迫勇也【写真:Getty Images】

【GK】バイデンフェラー、【DF】右SBキルヒ、右CBスボティッチ、左CBフンメルス、左SBシュメルツァー、【MF】ボランチにケール、ギュンドアン、2列目は右からムヒタリヤン、香川真司、ロイス、【FW】オーバメヤン。

 75分から途中出場した大迫勇也によれば、ケルンは「引き分け狙いだった」という。ドルトムントに対して4-4-2でコンパクトに守備ブロックを形成する。特にDFラインとボランチを含む2列目の間でドルトムントにスペースを与えようとしない。勝ち点を拾うためのサッカーだった。

 いかにして相手のストロングポイントを奪い去るか。ともすれば消極的と捉えられがちだが、最優先事項は残留すること、アウェイでドルトムントが相手ということを考えれば、積極的な戦略とも言える。

 そして前節のハンブルガーSV戦と同様に、そういった戦い方を選ぶケルンに対してドルトムントは苦しんだ。

 8分、キルヒの右からのクロスに、香川はエリア内で、ヒールで落としてロイスに合わせようとする。しかし右SHペシュコが戻って体を入れて、CBマローがクリアする。

 27分には、左サイドの香川からのサイドチェンジを、右サイドでムヒタリヤン、キルヒと繋いだところに、左SHリッセが戻って対応する。

 香川が「中も混雑していたので、サイドでもう少し起点が作れれば、もっと楽になっていた」と言うように、中央のスペースを消されたドルトムントは、サイドを起点として攻めるところもあった。それでもケルンは、両SHも自陣エリア内に戻ることで、人数を掛けた堅い守備を見せる。

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