アントニオ・コンテを始めとするイタリアの指導者に講義をするマルセロ・ビエルサ【写真:Getty Images】
スーツとネクタイに身を包み、イタリアサッカーの指導者たちがTシャツ姿の講師の熱弁に耳を傾けていた。講師の名はマルセロ・ビエルサ。現マルセイユの指揮官であり、サッカー界随一の”戦術オタク”として有名だ。
イタリア紙『ガゼッタ・デッロ・スポルト』が、10日ビエルサ氏がイタリアサッカー協会の技術部門、通称「コヴェルチャーノ」で行なった講義の様子を伝えている。イタリアサッカー代表監督アントニオ・コンテ氏を始めとする数々のイタリア人指導者が参加した。
「5万試合を研究し、サッカーには28の布陣があることがわかった。それ以上は存在しない」
これはビエルサ監督による有名な言葉である。この日同指揮官は1時間半にわたって講演した。50のムービーと50の資料を使い自身が好む4-3-3などについて熱弁をふるい、指導者であれば喉から手が出るほど受けてみたい戦術レッスンが実現した。
近年不調に喘ぐとはいえ戦術大国であるイタリアが外国人指揮官を招致して教えを請うことは、イタリアが最先端を走り続ける理由ともいえるかもしれない。果たして彼らは何を学び、今後のイタリアサッカーにどのような影響が与えられていくのだろうか。
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