「相手への唾吐きはイングランドでは最悪な行為」
相手に向かって唾を吐くことは、イングランドのサッカーでは最悪中の最悪な行為だと見なされている。選手としては足を折られて9ヶ月間離脱することに比べれば唾を吐かれる方がまだマシだなどという話も聞いたことはあるが、いずれにしても選ぶようなものではないだろう。唾を吐く行為を非難する者が狭量であるかのように思わせるためのバカげた比較だと思う。ピッチ上での最悪の行為にランク付けをしても仕方のないことだ。
話を元に戻そう。相手に向かって唾を吐くのはとんでもないことだ。きわめて挑発的な行為であり、試合中であろうが道端であろうが許されるものではない。幸い私はイングランドのサッカー界で経験したことはないし、相手に向かって唾を吐いたこともない。自分自身の本能的なリアクションとして単純にあり得ないことだ。ジョニーが過去にそうしたのも見たことはない。
シセが目の前で起きたと考えた出来事が彼の反応を引き起こしたのは明らかだ。彼が腹を立てたのは理解できるとしても、その行動は言語道断だった。ジョニーに近づいて首に向けて唾を吐きかけたのだ。彼はFAからの処分を受け入れ、出場停止となった。FAは、無実を訴えたジョニーに対しても処分対象とすることを発表している。私はジョニーの主張に同意する。彼は相手ではなく地面に向かって唾を吐いたのだと思う。
【次ページ】「アーセナルにはリーダーがいない」