主力を引き抜かれるも他クラブから優秀な選手を獲得
昨季は13位に終わった熊本。一昨年からは順位を上げたが満足のいく結果ではなかった。それでも、小野剛監督体制1年目でチームは確実に成長を遂げた。
今季は更なる飛躍が期待されるが、攻守のキープレーヤーを失った。ルーキーイヤーながら40試合に出場し、チームトップの9得点を挙げた澤田崇が清水エスパルスに移籍した。J2でも活躍次第でJ1のクラブに引き抜かれるということ自体は、選手目線に立てば良いことだろう。しかし、貴重な戦力を失った側としては辛い現実だ。
また守備の要だった橋本拳人はFC東京に帰ってしまった。攻守のおいて重要な選手がチームを去ったが、加わった選手の能力は低くない。
クォン・ハンジンや藤本大は最終ラインを引き締めてくれるはずで、ルーキーの中では流通経済大学から加入した鈴木翔登に注目。気持ちを前面に押し出した気迫溢れるプレーでインカレMVPにも輝いた。プロの舞台でも通用するだろうか。
東京ヴェルディから加入した常盤聡は、アグレッシブなプレーが持ち味のアタッカー。平繁龍一はボックス内での嗅覚が光るストライカーで、チーム浮沈の鍵を握る。
補強を進める中、昨季に途中加入し高い得点力を見せ付けたアンデルソンが負傷離脱してしまった。元日本代表の巻誠一郎にかかる期待は大きくなった。
2015シーズン 戦力入れ替え
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