アジアや世界を相手に戦うことを視野に入れると必要となること
ボールを失ってしまった場合、いかに早く奪い返すかが重要となる。グラフは5秒未満に自分でボールを取り返した割合、味方が取り返した割合、ファウルで止めたケースと、相手がそのままシュートにつなげた割合をまとめたものだ。
これに関してはボールを失った選手個人の問題だけではなくチームとしての問題でもあるが、2012年、2013年の柴崎はロスト後に被シュートに至るケースが極めて多かった。昨季、そのデータが減った要因の1つとして柴崎自身がボールを取り返す意識を持つようになったことが挙げられる。
また、小笠原、遠藤と比べて少ないのはファウルで止めた数だ。ファウルで止めるケースはさまざまで「良いファウル」と言えるものは少ないが、数的不利な状況でピンチを迎える前に素早くファウルで止めておくことは重要だ。
柴崎はとてもクリーンなプレーヤーで、ボランチでかつフルマッチ出場しているにも関わらずファウル数が少ない選手ではあるものの、アジアや世界を相手に戦うことを視野に入れると、こういった「狡猾さ」が必要となる。イージーなロストを減らすことと、失った後の守備の判断力に向上が見られれば、日本代表のレギュラー定着はもちろん、世界を相手に戦える選手になるだろう。
始まったばかりの2015シーズンにどのような成長を見せてくれるのか。鹿島の20番からは今季も目が離せそうにない。
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記事提供:Football LAB/データスタジアム