FW不足は大きな懸念。主力が離脱すれば一気にチーム力低下を招く
大きな不安を抱えるのはFWのポジションだ。昨季11得点のエドゥーが抜け、伸び悩んでいた渡邉千真も神戸移籍を決断した。
磐田から元日本代表で2度のJ1得点王に輝いた前田遼一を獲得したが、前線の層の薄さは否めない。
平山が負傷で序盤戦を欠場することが決まっており、現在起用できるストライカーは武藤と前田の2人のみだ。両者ともシーズン2桁得点を期待できるが、逆にどちらか1人でも欠けてしまうと一気にチーム力が低下する。
前田は今年34歳を迎えるベテランで、武藤も日本代表と二足の草鞋を履いてのプレーになるため、コンディションには常に気を配りながら起用する必要がある。
限られた中から新たに最前線の得点源を育てるか、場合によっては新戦力を発掘しなければ、再び「勝ち切れない」シーズンとなってしまうかもしれない。
守備は安定しているだけに、それを生かせないのは非常にもったいない。タイトルを争えるだけの力を持ったチームだが、ガラスのようにもろい部分もあり、フィッカデンティ監督のマネジメント手腕が試される1年となるだろう。
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