懸念されるウェリントンの後釜。ブルーノ・セザルの実力は本物か
昨季J2で20得点を挙げたエースのウェリントンが退団し、母国ブラジルのポンチ・プレッタへ移籍した。
その穴を埋めるべく、ルーマニアのCFRクルージュからポルトガル人FWギマの獲得合意を発表したが、メディカルチェックで異常が見つかりまさかの破談となってしまった。新たな得点源としてブラジル人のブルーノ・セザルを獲得したが、彼の実力がいかほどのものか未知数な部分が大きい。
2014年8月以降はアンドレ・バイヤと同じくボタフォゴでプレーしていたようだが、無得点に終わっており、過去にブラジル国内での実績は全くない。これまで二桁得点を記録したのは、アルメニアのバナンツに在籍していた2011年とUAEのアル・ナスルに在籍していた2012-13シーズンの2度のみで、これ以外に目立った経歴はない。
アル・ナスル時代は森本貴幸とチームメイトで得点を量産していたが、抜け目ない動きでゴールを陥れるハンタータイプのFWで、ウェリントンと全くタイプが異なる選手だ。
仮にブルーノ・セザルがチームに馴染めなかった場合、昨季2得点の藤田と19歳のアリソンにエースストライカーとしての役割を期待するのは酷で、深刻な得点力不足に陥る可能性もある。
J2ではストライカーに頼らずとも得点できたが、J1でも同じようにいくとは限らない。残留のためにはエースストライカーと呼べる選手の活躍が非常に重要なため、ブルーノ・セザルのフィット具合には要注目だ。
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