沈黙破ったインモービレ「大事なことは、勝ったこと」
特にロイスを失って、上手く攻撃の形を作ることが出来なくなってしまう。30分頃には、ドレスデンにちょっとした波状攻撃を許す。ドルトムントの地力が問われる展開となった。
その沈滞したムードを吹き飛ばしたのは、インモービレである。
49分、ドレスデンのDFラインに対して、エルドマンにインモービレ、ミュラーに香川、ヘフェレにブワシュチコフスキとプレスを仕掛けていく。そしてヘフェレがエルドマンに送ったボールを、インモービレがかっさらった。ゴールに叩き込む。1-0。
インモービレは試合後に次のように振り返っている。
「簡単な試合ではなかったよ。敵が守備面を強化してプレーし、コンパクトに構えたら、どんなチームにとっても難しいものだ。大事なことは、勝ったことと、ベルリンに向かってさらに一歩を踏んだことだよ」
連戦が続いていたこともあってか、1-0からドルトムントはあまり無理をしなかった。66分には香川はラモスと代わっている。ドレスデンを相手に香川は、あまり目立つところはなかった。
76分には、カウンターから左サイドをインモービレが突破し、折り返しをラモスがGKヴィーガーズを交わしてシュートまで持ち込む。ラモスの姿は、余裕を感じさせるものだった。
終了間際の89分、ショートカウンターから、ブワシュチコフスキが右サイドを突破する。折り返しを、再びインモービレが決める。2-0。ドルトムントがベスト8に進出する。
勝利の後でクロップは「満足している」と言う。そして「この試合は我々にとって特徴のテストだった。よりクレバーにシンプルにプレーすることが出来るかを、少し試みたんだ」と続けている。
監督クロップのどこか余裕を感じさせる言葉は、ドルトムントの地力の現れとも言えるのかもしれない。
【了】
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