左SBは一気に激戦区に
中盤は、主力だった田中亜土夢が退団した。フィンランドの名門・HJKヘルシンキへ移籍し、公式戦でゴールを決めるなど活躍している。田中の穴は小さくないが、山本康裕や成岡翔ら経験豊富な選手がいる。また昨季、ルーキーながら26試合に出場した小泉慶もレギュラーを狙っている。
左サイドバックには本職の選手がいなかった。昨季は大野和成や小泉が奮闘していたが、クラブは新戦力の獲得を目指した。まず、鹿島アントラーズから前野貴徳を獲得。攻撃力が魅力だが、守備には不安があった。結局ポジションを確保することができず、昨季はリーグ戦わずか2試合の出場に留まった。鹿島ではスタメン定着とはならなかったが、新天地での飛躍を誓っているはずだ。
優良なブラジル人選手の獲得に定評のあるクラブは今季、コルテースをチームに加えた。2011年にはブラジル代表に選ばれ、ブラジル全国選手権のベストイレブンにも選出されたとあって、ファンの期待は非常に大きいのではないか。最大の武器はスピードに乗ったオーバーラップ。破壊力抜群の攻撃参加で新潟の躍進を後押しできるか。
センターバックは大井健太郎と舞行龍ジェームズが磐石。右サイドバックは、昨年8月に日本代表にも選出された松原健が今季もレギュラーを務めそうだ。だが、リオ五輪世代の川口尚紀もおり、ハイレベルなポジション争いが繰り広げられるだろう。
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