アルジェリア代表を躍進させたハリルホジッチ
「ハリルホジッチ」――。ボスニアの旅人、経験豊富な指導経験
昨年11月にトラブゾンスポルと契約解除したことで直ちに日本代表を引き継ぐことが可能なヴァヒド・ハリルホジッチは、フランスリーグで1983年と1985年にナントの選手として2度得点王に輝いている。だが、ラウドルップに比べて華やかな選手キャリアを送ったわけではない。
しかしながら、62歳のハリルホジッチには、多国間に渡る25年間の指導経験と、ラジャ・カサブランカ時代のアフリカチャンピオンズリーグやリール時代の2部リーグ優勝を含むいくつかのタイトルを獲得してきた監督としての実績がある。
世界を股にかける指揮官は、母国ボスニアで指導者キャリアをスタートさせ、フランス代表のコーチ、モロッコ、トルコ、サウジアラビア、コートジボワール、クロアチアの代表監督を歴任。だが、最も印象に残るのは前回のワールドカップで率いたアルジェリア代表での仕事ぶりだろう。
ブラジルで“デザートフォックス(アルジェリア代表の愛称)”を指揮したハリルホジッチは、グループリーグで韓国に勝利した後にロシアと引き分け、決勝トーナメントに進出。ラウンド16では王者ドイツを延長戦まで苦しめた。
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