ディフェンス陣を中心に補強を展開
予算が限られる中での補強となったが、渡辺広大の獲得は大きい。昨季はベガルタ仙台で15試合出場に留まったが、J1での経験も豊富で、最終ラインに安定をもたらす存在になることが期待される。
一方で、昨季21試合に出場した石井秀典が徳島ヴォルティスへ移籍。渡辺が離脱するようなことがあると、3バックの中央が不安視される。
激しいアップダウンの中で攻守両面での貢献が求められるウィングバックには瀬川和樹と宇佐美宏和を補強。瀬川は攻撃力が魅力。練習好きということもあり、石崎監督の厳しい要求にも応えられそうだ。宇佐美は運動能力が高く、サイドの他にも最終ラインでもプレーできる。もしもの時には、センターバックとしてプレーする可能性もあるだろう。
また、神奈川大学から高木利弥が加わった。大学ではサイドハーフやサイドバックとして活躍しており、WBのポジション争いを盛り上げるか注目される。
GKは山岸が浦和から完全移籍で加入した他、中村隼がレンタルから復帰。山形ユースからは摂津颯登が昇格。兼田亜季重を含めた4人の争いになるが、今季も山岸が正GKとしてゴールを守ることになる。
ボランチにはアルセウを補強した。柏レイソル時代の2007年には石崎監督の下でプレーしており、指揮官の考えも理解しているだろう。前線は、昨季も山形でプレーした川西翔太を完全移籍で迎え入れた。
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