セルビア1部リーグ、FKノヴィ・パザルに所属する選手が、複数のフーリガンに銃をつきつけられるという事件が発生した。26日付のイギリス『BBC』や『ガーディアン』などが大手メディアが報じている。
先週の土曜日(21日)に行われたFKラッド戦で、FKノヴィ・バザルのセルビア人MFザルコ・ウドヴィチッチはPKのキッカーを務めたが、ボールはゴール上へと外れた。このPK失敗もあり、試合はFKラッドが1−0で勝利している。
そして試合の2日後、腹を立てたフーリガン数名が練習場の控室へと乗り込み、PKを失敗したウドヴィチッチの顔に銃を突きつけたという。
ウドヴィチッチは無事だったものの、Fifpro(国際プロサッカー選手会)によれば、この事件をきっかけに同選手はすでにクラブを去ることになったと伝えられている。
セルビア・プロサッカー選手協会の会長を務めるミルコ・ポレディカ氏は、この事件をはじめ、近年のセルビア・サッカーを取り巻く環境について言及している。
特にセルビアサッカー協会に対しては「我々はフーリガンによって選手を殺されるのをただ待っていなければならないのか?私が心配しているのは協会がこの件について、何のリアクションもしていないということだ。彼らは沈黙を貫いている」と、対応に不満を漏らした。
「彼ら(協会)は選手の安全を保証しなくてはならない立場だというのに何もしていない。次は本当に殺されてしまう」
さらに、ポレディカ氏は「セルビアではファンが選手たちに暴力行為を行っても、起訴されたり有罪になったりしない。選手たちは怯えているよ」と、国内サッカーの現状に対する不満を吐露している。
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