自らのスタイルを貫いて下馬評を覆したモナコ
では、このモナコの勝利は「偶然の産物」なのだろうか?
より詳細なスタッツを見ると、枠内シュート数がアーセナルの4本に対してモナコは7本、チャンスメイク数もアーセナルの8回に対してモナコは9回と上回った。モナコが明確なプランを持ち、選手が遂行しての勝利だったことがわかる。
対して、アーセナルは守備の面では35分のアントニー・マルシャルのドルブルにかき回されたシーンに象徴されるように、モナコのスピーディーな攻撃に手を焼き、攻撃面では57分にジルーがゴール真正面からのシュートを枠外に外すなど常に焦っているような印象だった(どちらも“いつも通り”ともいえるが…)。
モナコは、2-1と1点差に詰め寄られたアディショナルタイムでも焦る様子を見せず、冷静な守備でボールを奪い、カウンターからカラスコが3点を決めて勝負あり。
自らの強固な守備に自信を持ち、53回ものタックルを繰り出してアーセナルを封じつつ、隙あらば得点を狙う…。今季、新たにチームを率いたジャルディム監督の下で取り組んできたサッカーを変わりなくやり遂げて、モナコは下馬評を覆した。
一方のアーセナルは、就任19シーズン目に突入したヴェンゲル監督の下、5年連続のベスト16敗退となるのだろうか。
いずれにしても、この試合でモナコの勝利に賭けたコート・ダジュールのセレブ達は笑いが止まらないだろう。
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