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PSGに訪れた「ターニングポイント」。批判の中、逆境のチェルシー戦が生んだ団結力

text by 小川由紀子 photo by Getty Images

初の試練に芽生えた団結心

 一時的とはいえ、PSGの回復を象徴する首位奪回にチアゴ・シウバは「首位がどうこうというより、今季ずっと厳しい状況にあったチームが確実に向上している。ここ最近、僕らのプレーはどんどん良くなっている」と手応えを口にした。

 シウバ自身、今季は開幕早々の8月に怪我したこともあり、コンディション不足を痛烈に批判され続けていた。

 それでもなぜ使い続けるのか? というメディアの質問にブラン監督は「彼は世界ナンバー1のディフェンダーだ。その彼を使わない、などということこそむしろありえない」と絶対的な信頼を表した。

 指揮官のこの言葉に力づけられたシウバのパフォーマンスは以降、目に見えて向上している。

 3月11日のチェルシーとの2ndレグの戦況によっては、彼らを取り巻く状況はまた一転するかもしれないが、カタール陣営が参画して以来、ビッグネームをかき集めて意気揚々と勝利を貪っていた彼らが初めて試練に対面した。

 それを体験したことで、今のPSGにはこれまでになかった団結力が芽生えてきたような気がする。

【了】

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