ユベントスの問題は“CLコンプレックス”
イタリアでは、「ホームで迎える1stレグでは失点をしてはいけない」というのが一般的な見解だ。しかしながら、現在のユベントスに解決できる術はない。多くの伝統的なイタリアのクラブのように、相手を潰すのではなく攻撃的な試合を進めることで結果を残してきた。
過去3年半で3試合しか負けていないホームスタジアムで戦うことを考慮すれば、ユベントスの勝利は妥当と見なされるべきであろう。しかし、“ビアンコネーリ”は彼ら自身が抱える“CLコンプレックス”を克服しなければならない。
ガラタサライとの一戦を含めた過去の予期せぬ敗退を経験しているにもかかわらず、今季のユベントスも11月にホームでオリンピアコスに途中まで2-1と押し込まれ、残り30分までは再び早期敗退する危険性があった。
ここ数年CLで輝かしい成績を収め、今季もグループリーグを楽々と通過したドルトムントとは大きな違いがある。
ユベントスの“CLコンプレックス”は今に限ったことではない。マルチェロ・リッピが率いていた時代は、3度の決勝に辿り着いた(うち1回は優勝している)90年代半ばの例外はあるにしても、CLでは“最も強いセカンドクラス”のチームに留まっている。
いかなる監督や選手が来ようとも、失望とともに大会を去った歴史が全てを物語っている。カルロ・アンチェロッティ、ファビオ・カペッロ、アントニオ・コンテと言った名将が失敗を繰り返すチームを変えられなかったことを、どう説明できるだろうか。ズラタン・イブラヒモビッチ、ファビオ・カンナバーロ、パヴェル・ネドベドといった選手たちがどうしてチャンスを生かせなかったのか。
過去の過ちから答えは導き出せない。しかし、話を元に戻せば、この試合は“現在”のものとして考えることが重要だ。ユベントスが欧州で輝くには、今日のリーダーであるピルロやブッフォン、そしてチーム内で誰よりも優れたカルロス・テベスを含めた現在の選手達次第である。
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