ユベントスのCL制覇には、ピルロの存在が不可欠
一方、ユベントスは前節ホームでのアタランタ戦で3ポイントは得たものの、苦戦を強いられていしまった。前々節では19位チェゼーナ相手になんとか引き分けに持ち込むことが精一杯で、周囲を納得させられるパフォーマンスは見せていない。
今季のユベントスの最も顕著な特徴は強固なディフェンスだったが、彼らはセリエAの直近2試合で格下相手に3失点も許しており、フィジカルコンディションが全体的に下降している印象を与える。
中盤の選手たちは無駄な動きが多く、守備の選手は相手にカウンターを許し、追いかけることに終始していた。数週間前までは空中戦でほとんど勝ち切ることができず、ユベントスはミランとアタランタ相手にCKから失点を許している。これはチームが集中力を欠いている危険な合図と言える。
アルトゥール・ビダルが1stレグに出場できるかどうかは不透明だが、“ビアンコネーリ”(白と黒、ユベントスの愛称)にとっての良いニュースは、シーズンを通して十分に実力を発揮していなかったアンドレア・ピルロのパフォーマンスが向上していることである。
アタランタ戦で35メートルの決勝弾を決めた35歳は、この試合でパス成功率92%を叩き出し、今シーズン最高のパフォーマンスの見せた。
長年共に戦ってきたジャンルイジ・ブッフォンは「欧州での夢を叶えるためには、ピルロとともにもう一度ユベントスの中心となり、引退する前にCLで優勝したい」と『マエストロ』のインタビューで語っている。
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