ウェストハムサポーターの差別行動が大きな問題となっている【写真:Getty Images】
チャンピオンズリーグのパリ・サンジェルマンの試合後、一部のチェルシーファンがパリ市内で差別的な行動を取ったことが大きな問題となったばかりだが、再び悲しい事件が起きてしまった。22日付の英紙『デイリー・メール』など複数メディアが報じている。
今回問題となったのは、ウェストハム。22日に行われたアウェイのトッテナム戦に向かっていたウェストハムサポーターとみられるグループが、電車内でユダヤ人に対する差別的な歌を歌い、ユダヤ教の割礼(男性器の包皮の一部を切除する風習)を嘲笑する動画が公開された。
SNSで報告を受けた反差別団体「キック・イット・アウト」とイギリス交通警察がこの件について調査に進めていることを明かし、事態を重く見たウェストハム側も、現地時間の23日の朝に声明を発表するとみられている。
ウェストハムサポーターはこれまでにもユダヤ系が多いトッテナムサポーターと衝突した過去がある。2012年には、一部のウェストハムサポーターがナチスを連想させる振る舞いをしたことで、スタジアムへの生涯入場禁止の処罰を受けている。
これを受け、ユダヤ人であるウェストハムのオーナー、デイビッド・ゴールド氏が反ユダヤ教運動の撲滅を宣言していた。
また、別のウェストハムサポーターと見られるグループは、一部のチェルシーサポーターの差別行動問題を意識してか、黒人男性を電車に招き入れるパロディ動画を公開している。
イギリス全土で大きな波紋を呼んだ差別問題だが、残念なことに再びサッカー界からこの問題が起きてしまった。
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