圧倒的な存在感を発揮したデ・ヨング
アジアカップ期間を除けば今季2度目。ホームにチェゼーナを迎えたこの一戦、本田圭佑はインテルとのミラノダービー以来のベンチスタートとなった。
日本代表での戦いを終え、クラブに復帰した本田は間も無くパルマとのホームゲームにフル出場。そのプロフェッショナルな姿勢は称えられたが、続くユベントス戦、エンポリ戦のパフォーマンスが地元メディアから酷評を受けた。
そして、このチェゼーナ戦に向けた先発予想では、各紙一様にベンチスタートと報じた。
その通り、フィリッポ・インザーギ監督は本田をスタメンから外し、さらにスタメン予想だったアレッシオ・チェルチもベンチに置いて4-3-1-2のフォーメーションを採用。
中盤をアンカーのデ・ヨング、インサイドハーフのモントリーボとポーリで形成し、トップ下にボナベントゥーラ、2トップにメネズとデストロを起用した。
このシステム変更とメンバーの選択は、ひとまず正解だったといえるだろう。特にユベントス戦、エンポリ戦と大きく異なっていたのは中盤の安定感だった。
ユベントス戦では中盤の底2枚をポーリとエッシェンが務め、エンポリ戦ではポーリとデ・ヨングが務めた。この2試合はともに中盤に安定感を欠き、ユベントス戦は47.7%、エンポリ戦は45.9%と支配率でも下回る結果に終わっていた。
その要因は、ユベントス戦ではデ・ヨングとモントリーボを、エンポリ戦ではモントリーボを欠いたことによってアンカーを1枚削ったことにあった。
しかし、チェゼーナ戦ではアンカーのデ・ヨングがその存在感を発揮。タックル数は両チーム最多の8回を記録し、ともに4度のインターセプトとクリアで守備に貢献。
データサイト『Squawka.com』のパフォーマンス・スコアでは守備の項目で両チーム最高の49点と高い評価を与えられ、『Who Scored.com』のレーティングでは先制点を決めたボナベントゥーラの8.1を上回る8.4でマン・オブ・ザ・マッチに選出された。