バリエーション豊富なFW陣をどのように活かすか
前線はケネディがメルボルン・シティへ、玉田圭司がセレッソ大阪へと新天地を求めた。それでもFWの顔ぶれは個性豊かだ。清水エスパルスから獲得したノヴァコヴィッチは前線の核として期待される。
昨季は清水で残留争いを戦ったが、彼自身は気を吐き、得点ランク4位タイの13ゴールを挙げている。また、自らのフィニッシュだけでなく、周囲とのコンビネーションからもゴールに迫ることができる。川又とのポジション争いが予想されるが、練習から気が抜けない点は両者にとって良い環境といえるだろう。昨季12得点と活躍した快速FWの永井謙佑もおり、前線は1トップでも2トップでも対応できるだろう。
大分からは田中輝希がレンタルから復帰。将来性豊かな選手だけに大事に育てたい。田口泰士と共に名古屋を背負って立てる選手だ。
2年目の矢田旭はキャンプから好調をアピールしており、昨季以上の活躍を見せるのではないか。また、日本代表にも選ばれた田口は今季もチームの軸となる。周囲からの期待や相手の警戒は高まるが、田口にとってはもう一段上のステージに行くためには必要なこと。さらに昨季途中に加入したレアンドロ・ドミンゲスも、シンプルなゲームメイクで攻撃を牽引するだろう。
攻撃的な選手のクオリティは高く、伸び盛りの俊英もいる。昨季の総得点47ゴールを上回るだけでなく、若い選手の急成長が見られる可能性もある。それだけのポテンシャルは備えているといえる。
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