福岡大出身コンビの成長に期待がかかるCB
昨夏には一時、降格圏まで落ち込むなど、調子が上がらなかった。川又堅碁やレアンドロ・ドミンゲスといった途中加入の選手たちの活躍もあって最終的には10位で終えたが、既存戦力の成熟に加えて補強選手のパフォーマンスも重要になってくる。
今季も改革を進めながらの戦いになるが、ベテランの存在はやはり心強い。楢崎正剛と田中マルクス闘莉王は、今なお欠かせない選手だ。まだまだリーグ屈指の実力者であることも間違いない。
経験豊富な選手を追いやり、無理に若手に託しても世代交代は成功しない。実力でレギュラーを勝ち取るのがプロであり、プレーに衰えが見られなければ年齢が高くてもピッチに立つ資格はある。
闘莉王とコンビを組むセンターバックには牟田雄祐と大武峻が争う。牟田は昨季、失点に直結する不用意なミスがあり、シーズンを通して安定したパフォーマンスは見せられなかった。それでも将来への期待は大きく、今季はプレーの安定感を身につけることが求められる。
牟田と同じ福岡大出身の大型CBである大武は、特別指定を経て今季から正式に名古屋の一員となった。牟田とのポジション争いも注目点の一つだろう。どちらが起用されるにしても、試合に出場し、闘莉王の隣でプレーすることは得難い経験になる。
またジェフ千葉から竹内彬が5年ぶりの古巣復帰を果たした。CBとサイドバックでプレーでき、貴重なバックアップとして重宝されるだろう。
【次ページ】バリエーション豊富なFW陣をどのように活かすか