パルマの財政難について語ったエルナン・クレスポ氏【写真:Getty Images】
現在セリエAで最下位に沈むパルマ。昨年は税金の未払いにより勝ち点1を没収され、エースだったFWアントニオ・カッサーノもチームを去ってしまった。
この状況に、かつてパルマの名ストライカーとして活躍し、現在はユースチームの監督を務めているエルナン・クレスポ氏も困惑しているようだ。
伊紙『スカイ・スポーツ』のインタビューに対し、「来週のジェノアとの試合の遠征に行けるだけの資金があるかどうかもわからない」と語ったクレスポ氏。
財政難は思った以上に深刻なようだ。クレスポ氏は「電力もないから私たちは冷たいシャワーを浴びている。このままでは選手達は風邪を引いてしまうよ。ロッカールームの清掃員の給料ですら払えない」と悲痛な胸の内を明かした。
しかし、愛するクラブに対する想いは変わっていないようだ。「このクラブ、そしてこの街を愛しているから、前を向き続けてほしい。しかし、練習グラウンドが減っていく状況を見るのは、心が痛んでしまう」と語り、悲惨な状況を訴えた。
また、「協会が私たちを救ってくれることを願っている。選手だけでなく、パルマで働く全員に賃金が支払えるようになってほしい」と、財政難からの復帰を願った。
パルマは深刻な財政難により、現地ではクラブ消滅の可能性に瀕しているとも言われている。果たしてクレスポ氏が望むように、クラブ存続の危機から脱することはできるのだろうか。
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