「あまりにも一瞬で判断をするのが難しかった」
ドルトムントは、クロップの頭の中にある「あるべき場所」に辿り着きつつあるのかもしれない。
2015年2月20日、ブンデスリーガ第22節、15位ドルトムントはアウェイで最下位シュトゥットガルトと戦う。
ドルトムントの対シュトゥットガルト戦の先発メンバーは次のとおり。布陣は4-2-3-1である。
【GK】バイデンフェラー、【DF】右SBピシュチェク、右CBスボティッチ、左CBソクラティス、左SBシュメルツァー、【MF】ボランチにサヒン、ギュンドアン、2列目は右からカンプル、香川真司、ロイス、【FW】オーバメヤン。
対シュトゥットガルト戦でのドルトムントでは、2列目に縦パスを入れてからの、人数を掛けた速攻が目立った。この点について試合後に香川は「スピードのある選手が多いので“そこ”は自分たちの特徴です」と述べている。
ドルトムントの先制点に至るシーンが最たる例である。25分、左サイドのハーフウェイラインの位置から、シュメルツァーが2列目のロイスへ縦パスを入れる。ロイスはドリブルで仕掛けていき、走り込んだ香川と?いで、最後はオーバメヤンが押し込んだ。
少し遡る14分では、右サイドで高い位置を取ったピシュチェクから同様にロイスに入れて、ダイレクトに香川に繋がったところから、オフサイドに終わったオーバメヤンの幻の先制点が生まれている。
ここでロイスのダイレクトパスで香川の突破を許した、シュトゥットガルトの左SB酒井高徳は「相手がウチの左サイドで人数を掛けてきて掴み切れないところが多かった。難しかった。どう守備をしたらいいのか、あまりにも一瞬で判断をするのが難しかった」と試合後に振り返った。
2列目に縦パスが入った後の、ドルトムントの連係への対応が難しかったという。