補強面と総合力それぞれの診断結果
補強評価 B
余剰戦力を整理し、守備を強化。前線はブラジル人2人が軸か
昨季30人を超えていたチームを一気にスリム化した。チームを去った選手は現役引退も含めれば20人近くにのぼる。反対に補強方針は明確で、守備の強化とナザリトの代役確保という2つがテーマだった。
昨季61失点を喫した守備陣には、日本代表経験もあるベテランの高木和道と、昨季ナザリトを完封した岡根直哉を獲得。さらに負傷で1年を棒に振った深谷友基がキャプテンとしてピッチに帰ってくるのは心強い。
前線にはロドリゴとレオ・ミネイロという2人のブラジル人FWを引き入れた。前者はサントスやポルトガルの名門スポルティングでプレーした経験があり、スピードとテクニックに優れるアタッカーだ。昨年11月には山形の練習に参加し、日本でのプレーを希望していたとのことでモチベーションは非常に高い。
後者もブラジル全国選手権1部や2部で実績があり、韓国でプレーした経験もある。彼らがナザリトの穴を埋められれば、目標とする10位以内も近づくだろう。
総合力評価 C
今年は少数精鋭、夏場を乗り切れるか。ベテランのさらなる奮起に期待
今季の岐阜は陣容のスリム化によってJ2の中でも選手の数が少ない部類に入る。昨季は負傷者が出た夏場に若い選手たちが台頭するというポジティブな面もあったが、今年は負傷者が続出すれば一気に緊急事態だ。選手層は厚くないだけに、コンディションは常に気を配らなければならない。
また、ブラジル人FWに期待するだけでなく、守備の再建は不可欠だ。特に後ろはベテランが主戦力となるため、彼らの一層の奮起が結果に直結してくるだろう。現状でJ1昇格争いに絡むのは難しいが、クラブ史上初のJ2一ケタ順位を目指すだけの力は持っている。ラモス監督が若手とベテランの力をうまく融合させられるか、その手腕にも注目だ。
【了】
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