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日本代表 10年前

あまりに情けない“外国人頼み”。次期監督をめぐる主体性なき報道。アギーレ後任を絶対に日本人にすべき理由

text by 宮崎隆司 photo by Getty Images

Jリーグ発足後からの蓄積が活かされていない現状

 要するに、「日本代表を外国人監督に委ねなければならない理由」とやらが私にはさっぱりわからないのだ。
 
 そもそも、Jリーグが発足した92年以降、これだけ長く外国人頼みを続けてきた成果を私たちは今にして何か得たのだろうか?

 92年以降、加茂氏や岡田氏を除けば、周知の通り、その歴史はオランダ(オフト)からブラジル(ファルカン)へ、そしてフランス(トルシエ)から再びブラジル(ジーコ)ときて、さらにはボスニア・ヘルツェゴビナ(オシム)からイタリア(ザッケローニ)、そしてメキシコ人(アギーレ)監督という多彩な面々が並ぶ。だが、それは単に多様というだけであって何ら合理性を伴うものではない。むしろ、まさにバッラバラである。
 
 つまり、少なくはない人々が口にするように、そこに一貫性はない。のみならず、そこに我々日本人の側の主体性は皆無である。なおかつ、彼ら「外国人監督」たちに委ねた結果、日本が強くなったかといえば決してそんなこともないのである。

 整合性もなければ具体的な成果もない。にもかかわらず、それでもなお日本が外国人頼みを続けるとすれば、それはもう何というべきなのか……喩えようがないまでの学習能力のなさと言わざるを得ないのではないか。

 そしてなにより不可解なのは、Jリーグが発足してもはや20年以上、それ以前も含めれば、日本にもおよそ100年に及ぶサッカー史があるにもかかわらず、なぜ今日にして日本人監督を代表指揮官にできないのか。その真の理由が、私にはどうしても理解できないのである。
 
 ところが、驚いたことに少なくはないメディア関係者が「適任者がいない」という。

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