アロンソ退場という「望外の好機」
前半を0-0で終えると、ロッベンに偏りがちだったボールは、逆サイドのリベリーにも回るようになっていく。しかし右SBのスルナに加えて、右SHコスタ、またはボランチのフレッジでここもしっかりと対応する。
そして64分のことだった。シャフタールのカウンター。ルイス・アドリアーノからテイシェイラにボールが渡ったところを、アロンソが止める。しかしイエローカードが提示される。2枚目だった。アロンソは退場となる。
アロンソの退場という出来事は、バイエルンにとっては不測の事態だっただろうが、シャフタールにとっても計算外だったのだろう。ルチェスクは「悔やまれるのは、バイエルンが1人退場になってからも、自分たちの試合をしようと試みなかったこと」と言う。望外の好機、といったところだ。
これが第2戦であれば、攻勢に出るに当たって、躊躇する必要はない。しかしまだ第1戦であり、ホームとアウェイで180分を合わせた中での前半戦を戦っているに過ぎない。「負けない」で「第2戦にチャンスを繋げる」のであれば、このままで一向に構わない。
【次ページ】躊躇したルチェスク。第2戦への影響は?