ルチェスクが示した3つの策
指揮官、ミルチェア・ルチェスク監督が試合後に残した「第1のプランは負けないことだった」という言葉を借りれば、リヴィウでの第1戦は、ほぼシャフタールのプラン通りだったということになる。
2015年2月17日、CL決勝ラウンド第1戦、ドイツ王者バイエルン・ミュンヘンは敵地でウクライナ王者シャフタール・ドネツクと戦う。
両チームのスターティング・メンバーは次のとおり。
【バイエルン】監督:ペップ・グアルディオラ 布陣:4-3-3
【GK】ノイアー、【DF】右SBラフィーニャ、右CBボアテング、左CBアラバ、左SBベルナト、【MF】ワンボランチにアロンソ、シュバインシュタイガー、ゲッツェ、【FW】ロッベン、ミュラー、リベリー
【シャフタール】監督:ミルチュア・ルチェスク 布陣:4-2-3-1
【GK】ピアトフ、【DF】右SBスルナ、右CBクチュル、左CBラキツキー、左SBシェフチュク、【MF】ボランチにフレッジ、フェルナンド、右SHドウグラス・コスタ、トップ下テイシェイラ、左SHタイソン、【FW】ルイス・アドリアーノ
カウンターを警戒したのか、さほどDFラインを高く上げようとしないバイエルンを相手に、シャフタールが取った戦略はシンプルなものだった。
【1】トップ下のテイシェイラとCFのルイス・アドリアーノで、バイエルンの中心であり配給役であるボランチのアロンソをケアする。
【2】リベリーとロッベン、とりわけシャフタール戦で攻撃の中心となったロッベンには左SHタイソンと左SBシェフチュクで対応する。バイエルンの両ウイングに対しては、SHとSB、ときにはタイソン、フレッジのボランチも交えて数的優位を保つ。
【3】中央は4人+4人のゾーンを敷いて、侵入者には食い付いて対応する。