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本田圭佑 10年前

不当なガゼッタ紙のジャーナリズム――。低迷が続くミランの“スケープゴート”となった本田圭佑

text by チェーザレ・ポレンギ photo by Getty Images

シーズン序盤の活躍がなければ…

粗末なガゼッタ紙のジャーナリズム――。低迷が続くミランの“スケープゴート”となった本田圭佑
シーズン序盤はゴールを量産していた本田【写真:Getty Images】

 先々週のユベントス戦を例に挙げよう。本田はピルロに仕事させず、彼を封じ込める素晴らしい働きをした。この試合も本田は守備の任務を全うするため自己犠牲に徹したが、ガゼッタ紙は彼に「4.5」の評価を与えた。

 私が恐れているのは、イタリアで最も影響力があるガゼッタ紙のジャーナリストが「日本人がジャングルで道に迷っている」と本田をスケープコート(身代わり)に仕立て上げ、今季のミラン低迷の戦犯扱いとしていることだ。

 ミラノにいる有識者の中には、背番号10を選んだ傲慢な男に責任があるとみなしている者もいる。しかしながら、ミランのMFとして質が欠けていると一方的に決めつけることは不公平で明らかに間違った見方だ。彼は不安定なコンディションにも関わらず、試合では誰よりもハードワークをこなしている。

 中傷する人々にはシーズンの序盤を思い出してもらいたい。本田は不慣れなポジションを任されても尚、適応能力を発揮し、チームにポジティブな要素を生み出しながら6ゴールを記録した。

 シーズン最初の数ヶ月で見せた本田の貢献が無ければ、ミランは今頃どの順位にいたであろうか。

【了】

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