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CLベスト16、1stレグ。破壊力抜群の攻撃陣…“楽しみなクラブ”ポルト。バーゼル・柿谷の出場は期待薄か

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

日本も痛感したJ・マルティネスの破壊力

 しかし、裏を返せばここ最近出番に恵まれていない柿谷曜一朗は苦しい状況といえるだろう。出場の可能性は限りなく低いが、冬季中断中の練習試合では2戦連続得点を決めるなど好調だっただけに出場のチャンスがあれば、確実にアピールしたい。

 ただ、攻撃陣は万全といっても、やはりポルトとの力の差は大きい。ポルトは、シャフタール、アスレチック・ビルバオ、BATEボリソフと同組だったグループステージを4勝2分の無敗で首位通過。

 国内リーグではベンフィカに次ぐ2位ながら、2敗しか喫しておらず、アウェイでの公式戦戦績は10勝5分1敗と安定している。

 特に、エースのコロンビア代表FWジャクソン・マルティネスは危険な存在だ。日本のサッカーファンは、ブラジルW杯で後半に2ゴールを決められてマン・オブ・ザ・マッチの活躍を目の当たりにしているだけに、その破壊力は十分に痛感しているだろう。

 ポルトでも12-13、13-14と2シーズン連続の得点王に輝き、今季もリーグ戦21試合で16得点、CLでは5試合に出場して5得点を挙げている。

 シャフタールとのアウェイ戦では65分にピッチに投入され、89分にPK、ロスタイムにはクリスティアン・テージョからのグランダーのクロスに合わせて2得点。2点差から同点に追いつく立役者となった。

 出場停止の選手はおらず、負傷者もアドリアン・ロペスのみ。アドリアンはスペイン代表キャップもあるウインガーだが、ブライミ、テージョ、マルティネスの3トップは強力。

 エクトル・エレーラ、オリベル・トーレス、カゼミーロの揃う中盤は魅力的で、国内リーグ21試合で10失点の守備陣は安定感を見せている。

 08-09シーズン以来となるベスト8進出へ鼻息は荒いはず。チーム全体がかみ合えば、さらにその先も狙える。

 バーゼルにとっては厳しい戦いとなるが、ポルトは実に楽しみなチームといえるだろう。

【了】

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