負けに等しいPSG。2ndレグは厳しいものに
アザールとウィリアンがポジションを入れ替えることも十分想定できる範囲内であり、イブラヒモビッチのファールも厳しく言えば軽率だが咎めるほどのものでもない。セスクのパスを選択したFKも珍しいものではなかった。
PSGは、事前にケアすべき重要なポイントを完璧に抑えていた。それでも想定可能な範囲ながら重要なポイントとはなりにくい、ほんの小さな“イレギュラー”で窮地に追い込まれた。
当然、それほど危険ではない位置でのFKから手数をかけてゴールへと迫り、劣勢ながらアウェイゴールを奪ったチェルシーの面々の巧さは素晴らしい。特に、90分のスタッツを見ると、シュート数はわずか2本。枠内シュートは、このイバノビッチのゴールとなったシュートのみである。
対するPSGは、13本のシュートを放ち6本が枠を捉えた。54分にはマテュイディのクロスからカバーニが同点ゴールを決めたが、初戦ホームのチームにとって1-1は負けに等しい結果だ。ゲームプランでもパフォーマンスでも完全に上回りながら、喜びを味わえない…。
昨シーズンの同カードは、魂の震える熱い展開でサッカーの面白さを感じさせてくれたが、今季はチェルシーのしたたかさから違った魅力を感じさせてくれそうだ。
そして、それこそがジョゼ・モウリーニョの真髄なのだろう。
【了】
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