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日テレ・ベレーザMF長谷川唯が感じた“世界レベル”。ドイツ強豪クラブの練習参加で得たものとは

text by 青木務 photo by Getty Images

「チャンスメイクの部分は結構できた」

 皇后杯制覇に貢献した長谷川は、今シーズンも攻撃の一翼を担うことが期待される。そんな同選手は先月、ドイツ・女子ブンデスリーガ1部の強豪1.FFCトゥルビネ・ポツダムの練習に参加した。

 年明け後1週間ほどだったが、世界レベルを体感してきた。

「こっちでは経験できないような体の当たりとかシュートの威力、そういうのは改めて実感しました」

 大柄なドイツの選手の強さを目の当たりにした。しかし身長155cmの長谷川にとって、自分より大きな選手の中でプレーするという点は日本でも変わらない。

 なでしこリーグで培った経験から、自分の長所の出し方は心得ている。実際、ドイツの地では体格差を感じることはあっても、それを掻い潜ることはできたという。

「ベレーザの方が上手いので、自分のプレーとしては細かくというか、ドリブルで抜いたりいいパスを出したりとか、チャンスメイクの部分は結構できた」と振り返った。技術では日本の方が上、ということも改めて感じた。

 それでも「シュートはまだまだあっちでは通用しないと思ったので、そこはこれから意識していきたい」と課題も口にした。

 具体的には「あっちの人は日本の人には打てないようなシュートを打つし、体勢が悪くても枠に飛ばしてくる」

 今回のポツダムでの練習参加は、移籍を視野に入れたものではなかったそうだ。監督からの評価についても「今回は練習に参加しただけだったので、そういう話はしてないです。でも、すごくいい監督でした」と笑顔を見せた。

 ピッチの中ではしっかりアピールできたが、言葉の面では苦労したようで「ドイツ語、全くわからないです(笑)。4月から大学生になるので、そういう勉強もこれからしていきたい」と、語学習得にも意欲を見せた。

「サッカーに専念できる環境だったので、すごく良かった。いつかは行ってみたい」と言うように、長谷川が海外に挑戦する日は来るかもしれない。だが、今はベレーザの一員としてリーグタイトルの奪還を目指す。6月にはカナダでW杯が開かれるが、そこも現時点では意識していない。

「ベレーザで結果を出して、それでメンバーに選ばれたらいいかなと思います」

【了】

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