日本時代を語るヴェンゲル監督【写真:Getty Images】
アーセナルのアーセン・ヴェンゲル監督は、今冬ビジャレアルから加入したDFガブリエウ・パウリスタが英語を話せないことに対し、自身の日本時代の経験から同選手を擁護する発言をしていると、英紙『ガーディアン』が報じている。
移籍金1130万ポンド(約20億円)で加入したガブリエウは、本職CBのバックアップがいないアーセナルにとって期待度が高い選手。チームの先発DFを務めるベア・メルテザッカーとロラン・コシエルニーは負傷を抱えながらの出場が続いているため、ヴェンゲル監督は今週末のFAカップ5回戦のミドルスブラ戦で24歳のブラジル人の先発起用を視野に入れている。
「現代のフットボール選手は、常に専門家や報道機関から分析されるため、とてつもないプレッシャーのもと戦わなければならない。10年前と比べても、そのストレスは強くなっている。だが少なくともガブリエウは新聞を読まないからその心配はないがね」
そう笑顔で語ったヴェンゲル監督にとってガブリエウは初の英語非言語DFだ。だが同監督は「日本(名古屋グランパス)にいた頃、現地の人々は英語で彼らが伝えたいことを話すことができた。私も日本語を話すことを学んだが、読むことや書くことはまた別物だ。日本では14歳まで漢字を毎日学校で習うが、子供たちが完璧に新聞を読めるようにはならない。時間がかかることなんだ。私は当時ジャパン・タイムスを読んでいた。ガブリエウは試合に集中してくれればいい。今はキーワードだけで何とか対応するしかない」と自身の経験をもとに言語習得の難しさを語った。
「(ホセ・)レイエスは全く英語がうまくならず、チームを去る時ですら喋ることが出来なかった。(ティエリ・)アンリはここへ着いて3カ月で流暢になった。個人差はあるが、ガブリエウは非常に真面目に取り組んでいるよ」とチームに馴染もうとする姿勢を高く評価した。
「カップ戦も常に真剣に捉えている。就任以降は5度のFAカップを優勝を誇り、ここ18年間で我々よりトロフィーを掲げたチームは存在しない。リーグ戦トップ4とカップ戦の優勝は毎シーズン目標にしている」と2シーズン連続の戴冠を見据えた。
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