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香川真司 10年前

特別な高揚に包まれたスタジアム。香川が感じた「勝てる雰囲気」。真の転換を迎えたドルトムント

text by 本田千尋 photo by Getty Images

得点こそできなかったものの、手応え示す香川

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香川真司は無得点に終わったが焦りはない【写真:Getty Images】

 しかし、後方に生まれるスペースとマインツの中盤での繋ぎは、ドルトムントのカウンターや速攻を誘う。7分、マリからロイス、サヒンで囲んで奪って、香川、ロイス、オーバメヤンのカウンター。30分、サヒン、カンプル、ギュンドアン、香川と素早く繋いで、オーバメヤンへ。

 香川も42分には、右に逸れはしたが、強いシュートを放つ。マインツの守備を香川は「組織的な守りで難しかった」と振り返ったが、ドルトムントのチャンスは十分にあった。

 そして50分、CKからスボティッチがヘッドで突き刺す。同点に追い付く。1-1。

 さらに54分には、上がったソクラティスからパスを受けたカンプルが、すかさず裏に走るロイスへ。ロイスはGKカピノを交わして、ボールをゴールへ流し込んだ。2-1。

 しかし喜びも束の間の56分、マリに再び同点に追い付かれてしまう。2-2。

 しかし香川がセットプレーから「取り切れたこと」に対して「それが今のチーム状態でもある」と述べたように、ドルトムントは不振から本当に転換を迎えたのかもしれない。このままドローでは終わらなかった。

 71分、ロイスが左サイドから裏へ出したところに、オーバメヤンが走り込んで、最後は決め切る。3-2。

 そして78分、オーバメヤンのFKをカピノが弾いたところに、サヒンが押し込む。4-2。そのままドルトムントが快勝する。

 シュートの場面が増えたものの、ゴールは生まれなかったが、香川は「必ずこれを続けていけば、結果が出て来ると思っているんで、そんなに焦りは無いです」と述べている。

 ドルトムントは再び上位に向かう流れに乗り始めたようだ。

【了】

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