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「サッカー本大賞2015」授賞式レポート&受賞者 喜びの声

text by サッカー本大賞実行委員 photo by editorial staff

文化を広げるために「サッカー本大賞」にできること

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『サポーターをめぐる冒険 Jリーグを初観戦した結果、思わぬことになった』(中村慎太郎 著、ころから)が大賞に輝いた【写真:編集部】

 続いて発表された「翻訳サッカー本大賞」は、『孤高の守護神 ゴールキーパー進化論』(ジョナサン・ウィルソン 著/実川元子 訳、白水社)が受賞。佐山選考委員長から長年の翻訳サッカー本への功労を讃えられた翻訳家の実川元子氏は感謝の意を表した。

「賞というものをもらうのは初めてなのでドキドキしています。こちらの本は途中いろいろすったもんだありながらも白水社の担当編集者のサポートのおかげで翻訳出版までいたることができました。本当に感謝しています。ありがとうございました」

 最後には「サッカー本大賞」が発表され、『サポーターをめぐる冒険 Jリーグを初観戦した結果、思わぬことになった』(中村慎太郎 著、ころから)が大賞に輝いた。

 発表の瞬間、会場は驚きの声とともに大きな拍手で包まれた。著者の中村慎太郎氏はタイトルどおりの“思わぬことになった”というような驚きの表情を浮かべながら壇上に上がり、受賞にあたっての感謝とJリーグへの熱い思いを語ってくれた。

「まさか取れると思わなかったので、何もしゃべることを考えていなかったんですけれど、サッカー本大賞選考委員の皆さんの勇気とJリーグをこれから盛り上げていこうという意志があったからこその受賞だと思っています。Jリーグを盛り上げるっていうのは、僕は観客一人ひとりが盛り上げていくというのが大切だなと思っていて、その気持ちをこめて書いた本です」

 ワールドカップイヤーとなった2014年にふさわしく、趣向の違う濃厚な3作品が各章を受賞する結果となった「サッカー本大賞2015」。これまでのサッカーライティングの世界では評価をされにくかったジャンルの作品が大賞をとることで、文化としてのサッカーの入口がまたひとつ広がったとも言えるのかもしれない。

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