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類を見ないポルトガル人監督によるCL。勝ち残った“マディラの真珠”は富豪の舌を唸らせるか

text by 齋藤祐太 photo by Getty Images

かのモウリーニョと同じ「インテリ監督」

 ジョゼ・レオナルド・ヌネス・アウベス・ソウザ・ジャルディン――。未だ40歳とは思えぬ年季の入った風貌は、クラブの会長がベンチに座るという、現代スポルティング特有の慣わしを始めとし、多くのプレッシャーをくぐり抜けてきた証だろう。

 ジャルディンは、ベネズエラに住むポルトガル人夫婦のもとに生まれ、クリスティアーノ・ロナウドの故郷でもあるマディラ島で育った。プロサッカー選手としてのキャリアはなく、若い頃から監督を目指し、大学ではスポーツ学を修めた。

 インテリ派らしく、彼が記者会見で話すポルトガル語は非常に聞きやすく、言葉選びのセンスも秀逸である。

 27歳の頃には、すでにサッカー監督としてデビューを果たし、若年期はポルトガルの弱小クラブでキャリアを積んだ。

 キャリアとしては、かのモウリーニョに近しく、マルコ・シウバと並び、ポルトガル人が探してやまない「ネクスト・モウリーニョ」の第一候補とされている。

 世間でにわかにその名を知られ始めたのが、ポルトガル北部ミーニョ地方の新興クラブ、スポルティング・ブラガの監督へ就任した2011-12シーズンである。その後、ギリシャのオリンピアコスを経て、母国ポルトガルへ復帰。名門スポルティングの監督に就任した。

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