フィリッポ・インザーギ監督が、どれだけ勝ち点をキッチリと手にできるか【写真:Getty Images】
今季の開幕当初に比べると、すっかり失速してしまったミラン。その原因を10日付の伊紙『コリエレ・デッロ・スポルト』が2015年のチームのデータもとに分析している。
コッパ・イタリアを含む8試合で2勝5敗1分と勝率は25%、そして8得点13失点という結果で、セリエAの6試合では完封試合が1試合もない。点は取れない、失点は多いという悪循環からなかなか抜け出せないでいる。
また今年に入ってからの総勝ち点はわずか「4」と、セリエA20チームの中で下から3番目という結果に終わっている。しかも今年獲得した勝ち点数で下から2番目のパルマは「3」、もっとも少ないキエーボは「2」で、両チーム同士の対戦は雪のために延期(2月11日開催)になっており、ミランよりも1試合少ない計算だ。
ちなみに2015年の勝ち点合計数トップはナポリで「15」、2位にユベントスとトリノが「14」で並ぶ。
日本代表FW本田圭佑もアジアカップ後、「ミラノに戻ってきてチームの雰囲気が12月までと全く違っていた」と話したように、クラブには重苦しいムードが漂っているようだ。
また目立つのは、絶対的なキャプテンシーを発揮できている選手がいないことだ。本来ならばMFリッカルド・モントリーボが昨季同様、キャプテンマークを巻くはずだったが故障のため出遅れており復帰したのは12月から。キャプテンとしての出場は7試合しかない。
同じく7試合でキャプテンを務めたGKクリスティアン・アッビアーティも、もはやディエゴ・ロペスに正キーパーの座を奪われてしまった。それに続くのはDFダニエレ・ボネーラが4回となっている。
かつての“バンディエーラ”(象徴的な存在)であった元イタリア代表DFパオロ・マルディーニのように、絶対的にチームを引っ張るプレーヤーがいない。
しかし、15日のエンポリから、チェゼーナ、キエーボ、ヴェローナと比較的下位のチームとの対戦が続き、取りこぼしさえしなければ勝ち点が稼げるチャンスもある。フィリッポ・インザーギ監督が、この4試合でどれだけ勝ち点をキッチリと手にできるか。ヨーロッパリーグ出場権獲得のためには、これ以上勝ち星は落とせない状況だ。
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