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セリエA 10年前

加熱するオフサイド論争も本質は“遠近法”にあらず。ミラン再建へ、いまこそガッリアーニと決別のとき

ミランは、ユベントスに3-1と惨敗を喫した。この試合、テベスによる先制点の場面はオフサイドの論争を呼んだ。しかし、本質は内容でも選手の質でもミランが大きく劣っていたこと。再建のためにも長く時を共にしたガッリアーニCEOと決別の道を歩むべきではないだろうか。

text by チェーザレ・ポレンギ photo by Getty Images

SNSでユベントスを非難したミラン

加熱するオフサイド論争も本質は“遠近法”にあらず。ミラン再建へ、いまこそガッリアーニと決別のとき
中盤ではポール・ポグバが一人でミランを圧倒する場面を何度も見せた【写真:Getty Images】

 ユベントス対ミランは2チームの間にある大きな差をあらためて見せつけ、24ポイントという順位表の差がそのまま力の差であることを知らしめた。いくつかの論争があるにしろ、ユベントスの支配は圧倒的だった。

 ユベントスは21本のシュートを放ち、そのうち枠内シュートが10本、3つのゴールを奪った。中盤ではポール・ポグバが一人でミランのガーナ代表マイケル・エッシェンとサリー・ムンタリを圧倒する場面を何度も見せた。

 アルバロ・モラタはミランのDFたちよりも守備で効果的な働きをし、カルロス・テベスは試合前日まで発熱していたにも関わらず90分間ミランのDFにプレッシャーをかけ続けた。

 ユベントスがこの試合に勝利した理由は明らかだった。彼らはミランより優れていたのだ。

 しかしながら、数週間前のナポリがそうだったように(この試合もユベントスが3-1で勝利していた)、ミランの戦略は試合後にソーシャルメディアを使ってユベントスを非難することだった。

 テベスが決めた最初のゴールがオフサイドでないと示すために作られた画像について、ピッチ上に描かれた線が平行でなく、ユベントスに有利なように意図的に操作されたというのがミランの言い分だった。

 そのツイートは、ミランをピッチ上で辱めるだけでなく、インターネット上でも同じように恥ずかしい思いをさせるのに十分だった。

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