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【インタビュー】クラウディオ・マルキージオ(ユベントスMF)「僕のようなタイプのMFの場合は走れなければ存在意義がない」

text by クリスティアーノ・ルイウ photo by Getty Images

報われる確率が低いからこそ面白い

【インタビュー】クラウディオ・マルキージオ(ユベントスMF)「僕のようなタイプのMFの場合は走れなければ存在意義がない」
今季のユベントスではピルロ不在の間、レジスタとしてチームを指揮していたマルキージオ【写真:Getty Images】

――ただ、そのインクルソーレとして前に入っていく動きにはタイミングの見極めこそが最も重要とされるわけだが、この点について言えば、まさにMFマルキージオこそが国内最高の技術を持つと言われている。

M かどうかはわからないとしても、“その瞬間”を掴む感覚はきっとある程度のレベルで備えているとは思うんだよ。ただ、そうはいってもね、やっぱりあの上下運動の連続はさすがにこたえるというのが本音だよ。前へ攻めに行くことはつまりその直後の守備を常に想定したものでなければならないんだし、実際、そのほとんどの場合で虚しく守備に戻らなければならないのだからね(笑)。

 ただ、だからこそ面白いんだよね。報われる確率が低いからこそ決まった時の快感がたまらないし、守備でもそう。まさに的確なポジショニングで敵の攻撃の芽を摘み取る瞬間もまたMF冥利に尽きる、と。何より、そんなMFたちの存在なくしてチームの戦術は機能しないんだという強烈な自負が僕らにはある。

 それと、これもまた正直に言ってしまうとね、極たまにだけど、例えばアンドレア(・ピルロ)が中盤の底から縦を狙っているという局面で、つまりMFとしては当然のことながら前に走るべき状況であるにもかかわらず、つい「今回は上がらない。ここで行っても戻れる自信がないし…」なんてことを密かに思ったりもするんだよね(笑)。

 でも、実際にはね、そう心に思ったとしても無意識のうちに足は動いているというか、とにかく必死に前へ走っては直後にまた後ろへ死に物狂いで走っているんだけどね。さもなければベンチの前で監督さんが怒り狂うことになってしまうし…というのはもちろん冗談なんだけどね(笑)。

 というわけで、真面目な話に戻せば、まさにこの上下運動こそが僕の記憶に最も強く残る指導であって、だからこそ今、その動きをもう完全に身体で覚えているからこそ、ここ(セリエA)に留まることができているんだと思う。

 それこそユース(ユベントスの下部組織)時代の監督(ビンチェンツォ・)キアレンツァの鬼のような指導のお陰だし(笑)、トップチームに上がってからもそう。というより、そこで待ち受けていた監督は何と言ってもあのファビオ・カペッロだからね、とりわけ守備に戻る際の速さと精度は徹底して厳しく求められたんだよ。それこそ、体力を温存するために、なんて言い訳は絶対に許されなかったということだね(笑)。

――ベンチ前で怒り狂う監督といえば…


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